防災カルタ (2011年制作当時のご案内です 文・冨田めぐみ)  東日本大震災のあと…。それほど大きな被害ではなかった私たちの地域でも、不安になったり心配が増したご家庭が多く、しばらく落ち着かない様子でした。大変な災害に見舞われた方に申し訳ないと思いながらも、子どもを抱える中、自分たちの日々の暮らしや不安に対処するのが精一杯、というのも現実でした。  その時、大人も子どもも、ただこわがるのではなく知恵を持ち「安心を作っていく」ことが必要だと思われました。そこで「アートケアひろば」では「こわいのとんでけプロジェクト」と題し、通学中や放課後など子どもだけの時の災害を想定した安全確認、被災地の方へメッセージを同封した物資支援、茅ヶ崎市防災課の職員による防災講座の実施など、親子の安心につながるような様々な取り組みを行ってきました。その一環として「防災カルタ」を制作しました。  このカルタは、園児から小学生の子どもたちが、読み札・絵札ともに考えました。  みな一生懸命、考えていました。その姿から、子どもたちは自分のこととして切実に災害について考えているんだな、ということがはっきりと伝わってきました。  ふつうのカルタでは50音1札ですが、このカルタでは同音で数枚の札もあります。特に「地震」の「し」「津波」の「つ」を、思いつく子が多い傾向でした。きっと多くの子どもたちの心に残っている事柄だったのでしょう。  「し」や「つ」を書きたいという子があまりに多かったので、提出期間の途中から、なるべく出ていない語句を書いてもらうようにしました。なかなか思いつかない、考えるのがむずかしい語句にも、チャレンジしてくれた子どもたちがたくさんいました。  「アートケアひろば」では毎年、様々なテーマで「カルタ」を制作してきました。今回は、会員以外のお子さん方にも楽しみながら防災について考えるきっかけを共有できたらいいね…ということで、初めてホームページで公開することになりました。ご家庭で、地域で、役立てていただけたら幸いです。 ■カルタはダウンロードして、プリントアウトしてください。 ■札を囲っている太線に沿って切りとると、まるい縁取りなので、遊ぶ時、安心です。太線の外側のラインで切ると札がくっきり見えます。 ■同音複数枚の札があると、お手つきを誘うなど、盛り上がります。絵と語句を正確にマッチングした人が取る/お手つきなしでよしとする/など、お使いになる方でルールを決めて使ってください。 ■最後の頁の白札は、ご自分で新しいカルタを作るときにお役立てください。 ■営利目的での利用は出来ません。